シナリオ制作にも役立つ「クトゥルフ神話」に登場する「魔導書」を解読していきます。
※SAN値の減少にご注意下さい
ナコト写本とは?
ラブクラフトが書いた「北極星」という作品が初出の本です。
完全なナコト写本は現実世界には存在せず、「ドリームランド」にただ一冊あるだけ、と言われています。
どうやら、ウルタールの神殿に保管されているようです。
不完全なものは、「ミスカトニック大学」や「プロヴィデンスの教会」などにあるとされています。
ちなみに、「ナコト写本」の由来は「イスの偉大なる種族」達が作り上げた「ナコタス」という都市から取られたとか。
内容
ナコト写本は、断片的な記述の寄せ集めで構成されている古い書物です。
この本を作中で作った者は「ロマール」という土地の人間であり、北極圏に関する記述が多いです。
「ラーン=テゴス」に関する記載がある、唯一の魔導書
更に「イタクァ」、「イスの偉大なる種族」に関する記載があります。
また、銀の鍵を用いた儀式の方法が載っているなど、かなり幅広い内容が記載されているようです。
他作品のルルイエ異本
「クトゥルフ神話」を元にしたゲームで有名な「機神咆吼デモンベイン」
その中に登場する、「エセルドレーダ」というキャラクターはこの「ナコト写本」の化身とされています。
デモンベインには「アル・アジフ」など、クトゥルフ神話で登場する魔導書がそのままキャラクターとして登場しています。
クトゥルフの世界観が好きな人にはオススメですよ。
更に「化物語」などの物語シリーズや「めだかボックス」の原作などでお馴染みの「西尾維新」さんは、
「なことシリーズ」というシリーズで作品を書かれています(単行本は無し)
それぞれ別人の、「なこと」という名前の主人公を主人公とした作品であり、それぞれ短編な事からも「ナコト写本」を意識して作られているようです。
まとめ
ポイント
- ナコト写本は様々な記述の寄せ集め
- 完全なものはドリームランドにしかない
- ラーン=テゴスの記述があるのはナコト写本だけ!
いかがだったでしょうか?
「魔導書紹介」のシリーズでは、クトゥルフ神話に登場する多くの魔導書を紹介しています。
良ければ、もう一冊、読んでいきませんか?
参考文献
1.森瀬 繚,ゲームシナリオのためのクトゥルー神話辞典,SBクリエイティブ株式会社,2018年 電子第二版
原典、魔導書や地方、ラヴクラフトについて等書かれている本です。
元々このシリーズは分野に特化したわかりやすい事典として有名で、それのクトゥルフ版になります。
2.森瀬 繚,図解 クトゥルフ神話,株式会社新紀元社,2018年 第15版
左ページには設定を文章で、右ページにはそれらをわかりやすく図解で説明してくれている本です。
こちらも神話生物や魔導書などについても記載されています。