本記事ではデルタガンダムを中心に解説し、百式やデルタプラスへの違いなどについても触れていこう。
ペーパープランではあったものの、後の技術に多大なる貢献をしたデルタガンダムについて知ってもらえれば幸いだ。
デルタガンダム(δガンダム)
TMSとして開発が進められていた試作機。ムーバブル・フレームを採用した可変機となる予定だったが、強度の問題から開発が難航。プラン通りの実現にはならず、実機として存在しなかった。
デルタプラスやデルタカイの大元になった機体で、時代的に見てもかなりチャレンジブルな機体。元々大気圏下での運用も想定されていたため、空力に優れたフレキシブルバインダーはWR時には可変翼として可動する予定だった。
デルタガンダムの段階から、対ビームコーティングを施す予定であり、金ピカは想定段階で決まっていた。
デルタガンダムの変形
デルタガンダムの変形は、「ウェブライダー」形態と呼ばれる変形だ。イメージとしてはZガンダムとほぼ同じで、大気圏突入や大気圏下での飛行も想定されていた。
シールドの先端部分にはセンサーユニットが取り付けられており、変形用のサブユニットという思想で作られている。つまり、MS時の防御用シールドのように頑強には作られていないということ。
デルタガンダムの想定パイロット
デルタガンダムは実現しなかったものの、シミュレーション上でのパイロット設定項目がある。
実はデルタプラスのOS内には、開発技術者のいたずら心で、デルタガンダムのシミュレーション機体が用意されている。その際のパイロットAIは実在のエースパイロットのものが用いられ、その動きは彗星のようだったと言われている。
機体自体は実在しないものの、後の百式であることを考えるとパイロットはクワトロ・バジーナになった可能性が高い。
デルタガンダム弐号機
実像されなかった機体の二号機、というかなり机上の空論な機体。赤色であり、キャスバルに寄せたカラーリングとも言える。
本来、デルタガンダムが金色なのはビームコーティングに施された「エマルジョン塗装」のためと言われているが、上から赤色に塗る予定だったのだろうか?
デルタガンダムと百式の違い
デルタガンダムの変形機構をオミットし、非可変型のMSとして開発されたのが百式だ。ビームコーティングはデルタガンダムと同様に考案・実施されたため、一般的には百式の方が知名度の高い金ピカMSになった。
デルタガンダムよりわかりにくいが、バイザーの中はツインアイでガンダムと言われればガンダム、くらいの顔立ちにはなっている。
「ツインアイは劇場版のZが見やすいのでおすすめ」
デルタガンダムとデルタプラスの違い
当時の技術では実現不可能だったデルタガンダムを、現代の技術で蘇らせ、さらに新たな技術を盛り込もうと開発されたのがデルタプラスだ。
ウェブライダー形態は当時の想定通り、単独での大気圏突入と1G重量下(地球の大気圏下)での飛行を可能とした。
開発の経路で一度Zガンダムを経ているため、そのノウハウも詰め込まれバイオセンサーも装備されている。さらに、Zプラスのようにフレキシブルバインダーは変形時可変翼としても可動する。
全領域で活動できる万能機としての位置付けだが、規格外の試作機であるため運用が難しいことも特徴だ。通常の部隊では歓迎されず、一部の部隊でのみ運用されたの点も百式と同じ。
まとめ
デルタガンダムとして開発が進んでいたものの、当時の技術不足によって変形機構はオミット。結果として百式になり、変形やウェブライダー形態の思想はZガンダムやデルタプラスなどに引き継がれた。
「このブログでは、モビルスーツやガンダム以外の作品機体に関する解説を行っていく予定です。お付き合いいただける方はぜひご覧ください