今回はサイバーウェアの変遷についてお話ししていこう!
ゼロ世代サイバーウェア
元々サイバーウェアは医療用の補助具を進化発展させたテクロノジーだった。
21世紀の初めには義手や義足、人工の心臓弁など重傷を負った患者の身体機能を補助するための機材が開発されている。
ではサイバーウェアはどこから発展したのか?きっかけは第一次中米戦争の終戦後、国に負傷した退役軍人が溢れたことによる。
この時から医療用サイバーウェアと呼ばれるようになったが、この時代のものは高額かつ使い勝手も良くないものだった。手には巨大なペンチがついたような見た目で、指などは無かったんだ。
第一世代サイバーウェア
医療用サイバーウェアの開発が進み、小型化に成功した。そんな中、初めての非医療用インプラントが設計される。
肉体労働者向けの強化脊髄及び強化関節、そして汚染地域で働く作業員のための空気フィルターだった。しかし、この世代のサイバーウェアは拒絶反応への対処がうまくいっておらず、普及には至っていない。
2020年代には兵士向けにサイバーウェアが導入、ミリテクが戦闘用インプラントを開発し、強化サイバー兵士が生まれた。
この時代の産業用・戦闘用サイバーウェアをまとめて「第一世代サイバーウェア」と呼ぶ。材料は金属とプラスチックであり、油圧を使用するものが多かった。まだまだ発展途上の時代のもので、今現在でも闇市場で安売りしているものを見かけるだろう?
第二世代サイバーウェア
戦争の後には発展あり、企業戦争中、当事者である企業たちはサイバーウェアを使用したビジネスを考案していた。まずターゲットとなったのは退役軍人に向けの医療インプラント。次に一般人向けのサイバーウェアだ。
当時は出始めで規制も無く、サイバーウェポンも作成された。そしてこの頃から拒絶反応を抑制する方法が開発され、BDテクノロジーのブームが到来。戦争で疲弊した人々は刺激を求め、BDのヒーローに憧れた。
現代でもよく見かける世代のサイバーインプラントであり、実用性と価格のバランスが取れている。さらに、油圧に変わったサイバーマッスルが搭載、リアルスキンテクノロジーによりハイエンド品としてステータスになった。
余談だが、世の中にはパチモンが蔓延っており「ミリシアテク」「アリサケ」などのメーカーが存在する。
第三世代サイバーウェア
サイバーウェアが一般に普及し始めると、多くの企業がサイバーウェア業界に乗り込んだ。そんな中、プロモーションとなったのは自社軍と用心棒の装備だ。より軽量で、より耐久性を求め炭素繊維やセラミックポリマーを使用したサイバーウェアは、防弾・防塵・防火タイプのリアルスキンと併せて使用された。
また、この頃からバイオウェアテクノロジーが発明され、人工の筋肉や臓器が広く普及した。簡単に言えば、生身の人間とサイバーウェアを積んだ人間の中間地点が生まれたわけだ。バイオウェアはサイバーサイコシスの発症率も低く、EMPの影響も受けないなどのメリットがあった。
そして、時代の中でバイオウェアで作り上げた体にサイバーウェアを積み込む企業エージェントや特殊工作員が現れた。アラサカのアダム・スマッシャーなどは最たる例だ。
第四世代サイバーウェア
第四世代サイバーウェアには二つのタイプがある。一つは機能を追求したもの、一つはデザイン性やステータスを追求したもの。
機能を追求したものは、第三世代からの正当進化と呼べるもので、企業の経営幹部や上級エージェントが使用している。第四世代のサイバーウェアとなると、コーポのライフスタイルの象徴であり、組織内のステータスとなった。
もう一つの機能とは全く別の方向で進化したサイバーウェアがある。機能性はほぼ同じだが、派手さが売りでBDのスター、歌手など有名人が使用することで社会的なステータスとなった。例えば、金を使用したリアルスキンや、高純度クリスタル製のリアルスキン、天然の木製タイルを使用した四肢など、大昔の高級家具のような役割になった。
参考文献
Marcin Batylda.ワールド・オブ・サイバーパンク 2077,株式会社誠文堂新光社,2021年
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